広島県支部お知らせ

お知らせ

日本野鳥の会広島県支部からのお知らせを掲載しています。
※過去の広島県支部からの知らせはこちら→ http://enagainfo.seesaa.net/

2025/10/22

図書館だより2025年10月21日

【購入本】

「Strix 野外鳥類学論文集41号2025年」

日本野鳥の会編集・発行 B5判 167頁 2025年

   日本野鳥の会編集・発行 B5判 167頁 2025年
   短報9編 ◎島根県内におけるチゴモズLanius tigrinusの繁殖初記録 ◎長崎県長崎市におけるカワリシロハラミズナギドリPterodroma neglectaの九州及び日本海側地域初記録とその解剖学的所見の集約 ◎北海道初山別村における漁港の消波ブロックを利用したアオサギの営巣記録(2021-2024年)◎セグロシロハラミズナギドリPseudobulweria rostrataの日本2例目、3例目の観察記録 ◎大阪府箕面市におけるリュウキュウサンショウクイの繁殖確認 ◎県北西部の島嶼におけるウチヤマセンニュウの山口県初記録となる新規繁殖地確認 ◎高山帯におけるカワラヒワの繁殖期の観察記録 ◎コムクドリAgropsar philippensisが異なるルースコロニーに複縄ばりを形成して社会的一夫二妻を成立させた可能性 ◎夏季の北海道南部海域における繁殖羽を有するエトピリカの観察記録


【寄贈本】

「2023年秋季から2024年秋季に広島湾において観察されたカンムリウミスズメの群れの出現」

広島大学総合博物館研究報告第16号 上野吉雄・大塚攻・近藤裕介・西田雄介・井上珠紀・斉藤裕子・佐藤亜紗・西本悟郎・石井秀雄・原竜也・藤井格・藤井香織・畑瀬淳・谷口伸広・佐藤周平・清水小波・橘高みづき・堂面志帆・中口和光・加藤幹雄・岩崎貞治著 広島大学総合博物館発行 A4判 6頁 2024年

   上野吉雄氏寄贈。
   カンムリウミスズメは国の天然記念物に指定され、環境省により絶滅危惧種Ⅱ類に選定されている希少な海鳥です。広島市のレッドデータブックである「広島市の生物」の改訂のために実施された調査の結果を資料データとしてまとめてあります。広島県支部の会員が多数参加されています。
   
   



「松川浦の野鳥」創立30周年記念誌

日本野鳥の会福島県相双支部編集・発行 A4判 67頁 2024年

   同支部寄贈。
   松川浦は鳥類の重要な中継地、越冬地、繁殖地で多種多様な鳥類が訪れますが、それらの種類や生息状況などに関する知見は多くありませんでした。野鳥を通じて松川浦の生態系への知見が深まり、ひいては自然環境の保全と人間の経済活動との持続可能な共存関係の構築に寄与したいという思いで設立されたのが日本野鳥の会福島県相双支部です。
   会の設立30周年を記念してこれまでの調査研究の集大成として本書が刊行されました。
   



2025年11月~12月の探鳥会開催について-

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2025/08/25

図書館だより2025年8月25日

【購入本】

「鳥全史 美しくてすごい、空の覇者たち」

日経ナショナルジオグラフィック編集・発行 A4判 96頁 2025年

   会員リクエストにより購入。カラー写真満載のナショナルジオグラフィック別冊です。
    3章から成り、「第1章鳥類の世界」では、心を癒してくれる人類の旧友というテーマで鳥たちの魅力が語られています。「第2章世界最長の旅」では渡りをする鳥に焦点を当て、鳥たちがどれほどの困難を乗り越えて驚くべき旅路をまっとうしているのか、そして人間の活動や気候変動がいかに彼らの負担を増やしているのか。最新の研究で分かってきたことが解説されています。
   「第3章賢い鳥たち」は冒頭「鳥頭(とりあたま)はもはや侮辱語ではない。脳が小さいにもかかわらず、実は鳥は非常に賢い動物だということが分かってきている。」から始まります。高い知力を持つ鳥たちの社会行動についての最新の調査研究が紹介され、その中には鈴木俊貴さんのシジュウカラの研究についての解説もあります。
   巻末にはナショナルジオグラフィックの写真家ジョエルサートレイによるエッセイ「3000種以上の鳥を撮影して学んだこと」が美しい写真と共に掲載されています。


【寄贈本】

「広島県廿日市市御手洗川河口周辺の鳥類相」

広島大学総合博物館研究報告第16号西本悟郎・近藤裕介・上野吉雄・大西順子著 広島大学総合博物館発行 A4判 15頁 2024年

   西本悟郎氏寄贈。
   広島県廿日市市御手洗川河口では干潟(最大約4ha)ができ、周辺にはヨシが繁茂しているクリークが存在し、局所的ではあるが様々な環境が存在する。それらを利用する多様な鳥類がまとめられている。
   
   



「ALULA No.70 2025春号」

ALULA編集室編集・発行 B5判 81頁 2025年

   日比野政彦氏寄贈。
   日本で鳥類の標識調査をしている調査員が400名程度います。鳥類の扱いについて環境省の委託を受け山階鳥類研究所が調査員の養成をしています。研修を受け一定程度のスキルがあると認められると標識調査を行うことができます。調査研究の発表の場として日本鳥類標識協会誌があります。ほかに会員約120名の調査活動の報告誌としてアルラ(alulaは羽の部位の小翼羽の意味)があります。標識調査に興味をもっていただけるよう専門的になるかもしれませんがこんな分野もあると紹介します。(日比野氏によるアルラ紹介)
   本号には日比野さん執筆の「2024年広島と益田の秋の標識」と題した調査報告が掲載されています。
   



2025年9月~10月の探鳥会開催について

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2025/06/24

図書館だより2025年6月24日

【購入本】

「僕には鳥の言葉がわかる」

鈴木俊貴著 小学館発行 46判 264頁 2025年

   東京大学に「動物言語学分野・鈴木研究室」を立ち上げた筆者による、これまでの研究人生を綴る初の著書、動物言語学の幕開けを宣言する啓蒙書です。大学3年の軽井沢での運命の出会いから始まり、その後一貫して鳥語研究にまい進して新たな研究分野を切り開いていく姿が軽妙なタッチで紹介されています。
   面白おかしいエピソードに引き込まれつつも、動物言語学者としての矜持が端々にほとばしる一冊です。たとえば、一つひとつの研究で紹介される知恵と工夫、努力と忍耐は、毎日の野鳥観察の中で我々が「鳥がおしゃべりしているね」と雑談するのと、アカデミアで「鳥は言語を操っている」と証明する間には天地の開きがある、ということを感じ入るに十分です。ぜひ、「ルー語による文法の証明」、「ぼく・ドラえもん」実験などを通して「動物言語学」誕生の物語を楽しんでください。
   


【寄贈本】

「愛媛県鳥類目録」

日本野鳥の会愛媛県支部編集・発行・寄贈 A4判 128頁 2024年

   1950年から2024年までに愛媛県内において記録された鳥類をまとめてあります。21目、71科、370種(うち外来種9種)を掲載し、各種について県内における渡り区分や生息状況などを記してあります。
   各渡り区分別の種数は、留鳥78種、夏鳥37種、冬鳥89種、旅鳥57種、不定期渡来56種、迷鳥52種、その他1種です。繁殖が記録された、もしくは繁殖の可能性がある種は125種。参考記録種21種、逸出種27種も掲載されています。増減傾向の特異なものについてグラフで示してあり、初記録種については写真とともに観察日が記録されています。
   瀬戸内海を隔てた隣の県の様子を知ることができる興味のある本だと思われます。なお表紙の写真は愛媛県の県鳥コマドリの素敵な姿です。
   



「比婆科学 279号」

比婆科学教育振興会編集・発行・寄贈 B5判 59頁 2024年

   野鳥関係分として会員2名の方の報文が掲載されています。
   漆谷光名「広島県江の川で越冬したオオハクチョウCygnus cygnus幼鳥の記録」(2023年11月23日から翌年2月28日にかけて渡来したオオハクチョウ4羽の成長過程の観察記録)
   渡辺健三「広島県松永湾後背地に飛来したシマアジSpatula querquedula」(異例の24日間にわたった滞在期間の観察記録)
   



2025年7月~8月の探鳥会開催について

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2025/04/21

図書館だより2025年4月21日

【購入本】

「枯野の猛禽・チュウヒ」

鶴いしい著 いしいT・Iアート発行 A4判 93頁 2024年

   40年を超える間に撮影されたチュウヒの形態生態を写真にまとめた1冊の写真集です。
   チュウヒは、絶滅危惧種1B類環境省レッドデータリスクに指定されている鳥です。フクロウ類同様、かすかな音を集めるパラボラ型の顔面(顔盤)と特殊化した耳を持つ。聴覚と視覚で獲物を見つけると急転回し不意打ち型狩りをするそうです。
   色彩に個体変異が大きいため、各地の個体をアルファベットで識別されて写真の瞬間の様子について解説が加えられています。山口県を中心に島根県、茨木県など広範囲に旅をされたことがうかがわれます。
   


【寄贈本】

「2022年鳥類標識調査報告書」

環境省自然環境局生物多様性センター発行 A4判 77頁 2024年

   上田恵介先生からの寄贈。
   鳥類の渡りの状況、生態等を解明し、もって鳥類の保護施策および国際協力の推進に資することを目的に、全国60か所の鳥類標識ステーションを中心にして、約450名のバンダーの協力を得ながら鳥類標識調査が実施されています。
   この報告書では、2022年に行われた鳥類標識調査の実施状況および結果の概要についてとりまとめています。
   



「Bird Research Vol. 20 December 2024」

植田睦之編 特定非営利活動法人バードリサーチ発行・寄贈 B5判 147頁 2024年

   原著論文 滋賀県におけるコルリとクロジの繁殖期の分布状況;北海道におけるカワウの集団繁殖地の変遷;日本の越冬期の鳥類の分布の変化と気候変動の影響;東京都本土低地部における繁殖鳥類の1970年代から2010年代の40年間の変化;本州下北半島におけるエゾセンニュウの繁殖について;聞き取りに基づく北海道と本州中部4地点の森林性鳥類の13年間の変動;和歌山県の河川中流域における秋季渡来期のコガモの個体数と水位の関係;鳥類群衆の調査回数と確認種数の関係‐東京西部での事例;高知市朝倉のゴミステーションにおけるカラスの食い荒らしに関する研究
    短報 波照間島におけるカタグロトビの記録;中国・四国・九州地方におけるシマクイナの越冬状況;高山城における繁殖期のキマユムシクイのさえずりの記録;北海道西部低標高林におけるウソの繁殖可能性;カワウによるドブネズミの捕食;特定外来生物ガビチョウによる直接的な鳥類の巣への捕食の可能性;冬期におけるスズメの果実による採食行動の違い