お知らせ

日本野鳥の会広島県支部からのお知らせを掲載しています。
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2022/02/22

図書館だより2022年2月22日

【購入本】

「鳥の渡り生態学」

樋口広芳編 東京大学出版会 A5判 330頁 2021年

   会員さんからのリクエストにより購入。鳥の渡り研究は新技術の発達により急速に進展し、今現在新たな研究が次々に発表されているそうです。
   本書は3部で構成。まず渡りの経路に焦点をあて、衛星追跡やジオロケーター追跡などで明らかになった渡りの経路や移動様式などについて鳥の種やグループごとに紹介。
   2部では渡りをめぐる生息地間のつながりや渡りにおよぼす気象の影響、地球温暖化が渡りにおよぼす影響、生活史全体のなかでの渡りの位置づけ、渡りを支える生理機能などに焦点をあてています。
   3部では渡りをめぐる保全と管理についての問題が扱われています。
   最後に、渡り研究全体を通しての今後の課題や展望がまとめられており、渡りと種の進化、感染症、風力発電施設や航空機との衝突などとの関わりの解明など、関連研究の発展への期待が述べられています。



【寄贈入本】

「全国鳥類繁殖分布調査報告 日本の鳥の今を描こう 2016‐2021年」

鳥類繁殖分布調査会発行 A4判 176頁 2021年

   鳥類の繁殖状況および分布の調査である「全国鳥類繁殖分布調査」が2年の準備期間を経て、2016年から2021年にかけて行われ、本書はその報告書です。
   全国から2106名の調査協力を得て、2344地点が調査されています。
   5年の調査で得られた結果をもとに、日本で繁殖記録のある(可能性も含めた)278種(+3亜種)についての分布図が作成され、レッドリスト改定や保護区の選定など自然環境保全に役立てられます。
   主催団体の一つである日本野鳥の会の広島県支部からも複数名の会員さんが調査協力者として参加されています。
   





「広島市安佐動物公園50周年記念 オオサンショウウオを知る 守る そして共に」

(公財)広島市みどり生きもの協会編集 発行 寄贈 A4判 2021年

   広島市安佐動物公園は昨年9月に開園50周年を迎え、それを記念して安佐動物公園の代名詞とも言えるオオサンショウウオの半世紀に渡る保全活動の記録が1冊にまとめられました。
    開園時から初代園長が中心となって調査研究が始まり、今に引き継がれています。
    紹介が遅くなりましたが、この大変貴重な調査記録を関心のある方にご一読いただきたいと思います。